コロナ禍の影響で、採用活動をオンラインで実施する企業が多くなりました。 それに伴い、近年「採用動画」の導入が増えています。 採用動画はコンテンツの自由度が非常に高く、テキストや写真だけでは伝えられない様々な情報発信が可能です。
そこで今回は、いくつかの事例を参考にしながら、採用動画を作ることで得られる効果や意識すべきポイントなどをご紹介していきます。 採用動画の制作やリニューアルを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
採用動画の種類
採用動画は、企業の魅力や社風、事業内容、仕事内容、福利厚生、社員の雰囲気など、どこを軸で訴求するかによってもさまざまなコンテンツの動画が制作可能です。 動画は会社説明会の最中に流す場合もあれば、採用サイト内にリンクを埋め込んだり、YouTubeチャンネルに公開したりと様々な発信方法があります。 いずれの場合も、「文面や写真だけでは伝わりづらい企業の魅力を感じ取り、この会社で働きたいと思ってもらうこと」が共通目的です。
そして、採用動画は以下の5種類に分類することができます。
会社説明動画
採用動画で最も多い形式です。 会社概要や事業内容、経営理念といった内容を動画にまとめ、求職者の企業理解を図ります。 また、対面式で行う会社説明会の内容を全て動画に収めることも可能です。 説明会の開催数が多い企業であれば、コストの削減になります。
ブランディング動画
ブランディング動画を一言で表すと、「企業価値を最大限に高めるための動画」です。 企業が大切にしている価値観や求職者に伝えたいメッセージを、音楽や映像を用いて魅力的に伝えます。 ブランディング動画の大きな狙いは、企業への共感を示してもらうことです。
インタビュー動画
インタビュー動画は、社員の仕事内容や入社のきっかけ、社内の雰囲気などをリアルに届ける動画形式です。 テキストからは感じ取ることができない社員の想いや言葉のニュアンスなどを伝え、実際に働いている映像を組み込むことで具体的にイメージがしやすくなります。
オフィス紹介動画
オフィスの内装や最寄駅からのアクセス、周辺風景などを動画にまとめたものです。 近年「おしゃれなオフィスで働きたい」と働く環境を重視している方も多いため、オフィスにこだわりがある企業は積極的に取り入れることをおすすめします。
座談会動画
座談会動画は、社内のリアルさが最も伝わりやすい動画形式です。 複数の社員同士の掛け合いから分かる雰囲気や仕事の大変さ、やりがいなど、求職者が本当に知りたいことをありのままに公開することで、企業への信頼感も増します。
採用動画の効果
では、実際に採用動画を制作することで得られる効果についてご紹介していきます。
社内のリアルが伝わる
求職者がエントリーをする決め手の一つに、「職場の雰囲気」があります。 企業理念や社風、社員同士の距離感など、言語化が難しい情報を映像で伝えることでイメージがしやすくなります。 自分がそこで働いている姿をイメージすることで、志望度の向上にも繋がります。
ミスマッチの低下
採用課題の一つに、ミスマッチによる内定辞退や早期退職が挙げられます。 せっかく採用した優秀な人材に、「思っていた会社と違った…」とミスマッチを感じられてしまうのは避けたいですよね。 採用動画は社内のリアルな様子を伝えるものなので、求職者の理解が深まり、イメージと違ったということが少なくなります。
採用活動のコスト削減
動画の使い方は様々ですが、説明会資料として使用する場合、パンフレットなど印刷代のコスト削減に効果的です。 また、説明会を動画で完結させる場合は、説明する人の負担を減らすことができます。 説明会のクオリティを均一化することもできるので、繰り返し使いたいという企業におすすめです。
多くの人にアプローチできる
会社説明会は事前予約が必要なケースが多く、1回の所要時間も長いですが、採用動画は比較的短尺で公開場所も決まっていないため、一度に多くの人から見てもらえる可能性が高まります。 また、インパクトのある動画には拡散力があるので、SNS等を活用すれば更に多くの求職者へのアプローチが可能です。
短時間で多くの情報が伝わる
動画は、テキストや写真よりも一度に伝わる情報量が多いです。 求職者は何十もの企業を比較検討するため、短時間で多くの情報を吸収できる動画を好む傾向にあります。
採用動画の成功事例5選
ではここからは、実際に採用動画の事例をご紹介していきます。
【会社説明動画】リクルート
新卒採用サイトにある「まるわかり!リクルート」という会社説明動画が非常に魅力的です。 20分の会社説明動画ですが、チャプターリストも付いているので、忙しい学生でもサクッと見れるコンテンツです。 学生から多い質問を重点的に取り上げているため、企業理解や志望度向上にも繋がります。
【ブランディング動画】ANAインターコンチネンタル石垣リゾート
石垣島のリゾートホテルであるという魅力を最大限に引き出したブランディング動画が魅力的です。 音声はなく、音楽と綺麗な映像のみで求職者の関心を惹いています。 ラグジュアリーな風景はもちろんですが、スタッフの仕事風景をメインにすることで、ホスピタリティの高さや仕事内容、雰囲気等がイメージしやすいです。
【インタビュー動画】タカラトミーグループ
タカラトミーグループ 採用動画
タカラトミーグループは、「コンセプトムービー」と「動画でみる、タカラトミーグループの社員」の二つの動画コンテンツを発信しており、社内の様子が非常に伝わりやすくなっています。 どちらもメインは社員インタビューであるため、実際の働き方が想像しやすく、ミスマッチの起こりにくさや志望度向上に効果的です。
【オフィス紹介動画】株式会社サイバーエージェント
オフィス紹介の動画が特徴的です。 これまで分散させていたオフィス機能を全て一か所のビルに集め、事業部によって異なる雰囲気を魅力的に伝えています。 映像自体もクリエイティブ性が高いです。
【座談会動画】トヨタ自動車株式会社
トヨタの採用動画は、若手社員が入社前とのギャップを本音で語り合う座談会形式です。 会社の良いところだけでなく、これから変えていきたいところも率直に話しており、若手の意見を歓迎してくれる社風が伝わってきます。
採用動画を作る際に意識すべきこと
ここでは、実際に採用動画の制作に入る上で意識すべきことについて解説します。
採用したい人物像を設定する
採用動画を制作する前に、まず理想の人物像を明確にしておくことが重要です。 優秀な人材を採用したいという気持ちはどの企業も同じですが、企業によって「優秀」の基準は異なります。 自社の求める人物像を可能な限り具体的に設定した上で、動画を制作するようにしましょう。
自社にとって最適な動画形式にする
採用動画は、コンテンツの種類やシナリオ構成よって求職者に伝えられる情報は様々です。 理想の人物像が明確になったら、その人たちが求めていることを予測し、魅力的に感じてもらえる動画形式を選ぶようにしましょう。
社内の様子をありのままに伝える
採用動画の大きな特徴は、「社内のリアルさが伝わること」です。 実際に自分がその会社で働いている姿を想像できるかがエントリーや志望度にも関わってくるため、できるだけそのままの様子を織り込むようにしましょう。
最後に
採用動画には様々な種類がありますが、企業が伝えたいことや、エントリーして欲しい理想の人物像に合わせて制作をしていく必要があります。 株式会社フリースタイルエンターテイメントでは、動画を含めた企業ブランディング、商品ブランディング、採用活動などの支援を行っています。動画制作や採用活動に関して気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。