SNSが普及する中、多くの企業がSNSの運用を始めています。
SNSの中でもInstagramを活用することで、自社製品・サービスの認知拡大や自社ブランディング、集客などを図っています。
しかし、なんとなく運用をしていても成果には繋がりません。押さえるべきポイントやInstagramのアルゴリズムを理解したうえで利用することによって、初めて運用の効果を感じることができます。
本記事では、Instagramの運用に成功している企業の事例だけでなく、運用が上手くいかない企業の共通点も合わせてご紹介します。自社に合ったInstagramの運用方法を見つけ、集客や売上に繋げましょう。
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Instagramの特徴
写真や画像、動画の投稿に特化しているInstagram。無料でお気に入りの写真や動画が見れたり、気になる投稿をハッシュタグを使って簡単に検索できたりと機能が充実しており、若い世代の多くに利用されています。
そんなInstagramはビジネスにたくさんのメリットをもたらします。
- 商品・サービスの認知拡大を図ることができる
- 企業のブランディングができる
- フォロワーが少なくても投稿を見てもらうことができる
- 視覚的に訴求できる
- ECサイトと連携させることができる
近年、スマートフォンユーザーの検索行動は若者を中心に変容しつつあり、GoogleやYahoo!といった検索エンジンだけでなく、SNSを活用して情報検索を行う人が増えてきています。
その傾向はInstagramにおいても強く見られ、ユーザーは自分の好きなものや興味のあるグルメやファッション、気になる情報について頻繁に検索を行います。ユーザーのニーズに合わせてハッシュタグやコンテンツを作り、視覚的に訴求することで商品やサービスの認知拡大だけでなく、自社のブランディングも図ることができます。
知名度のない企業だとフォロワー数が伸びず、閲覧数も少ないと悩む方もいらっしゃるかもしれません。しかし、フォロワー数が少なくても、ハッシュタグやInstagramのアルゴリズムの活用次第では、投稿を多くの人に見てもらえる可能性が十分にあります。
また、Instagramにはショッピング機能もあり、商品紹介だけでなく販売までを一貫して行うことができます。ECサイトと連携できるのもInstagram活用のメリットです。
企業のInstagram運用がうまくいかない理由は?
企業におけるInstagram運用には多数のメリットが存在する一方で、そのメリットを活かしきれずに苦戦している企業アカウントも多数存在します。そういった企業には共通点として以下が挙げられます。
- なんとなく運用を始めてしまった
- フォロワーを闇雲に増やそうとしている
- 投稿件数の多いハッシュタグを多用している
なんとなく運用を始めてしまった
Instagramの運用を始めたはいいものの、自社の製品・サービスに関するお知らせをなんとなく投稿していませんか。
- アカウントは誰をターゲットにするのか
- 目的は何なのか
- どのような投稿を誰に向けて発信したいのか
などを明確にしておかないと、届けたい人に届けたい内容が届かず、フォロワーや閲覧数の増加、ひいては目的達成にも繋がりません。
Instagramの運用で大切なのは、映える投稿や写真の綺麗さだけではありません。何をテーマに、どのような目的で発信していくのかをしっかりと決めたうえで、一貫性を持った投稿をしていくことが大切です。
フォロワーを闇雲に増やそうとしている
SNSの運用が初めての場合、とにかくフォロワーを増やすことが大切だと考え、フォローバックを目的として闇雲にフォローをしてしまうケースが散見されます。
フォロワーは増えるかもしれませんが、ターゲットとしている層ではないフォロワーが増えてしまう可能性があります。自社の商品やサービスに興味がないフォロワーが増えても、運用による望ましい効果は期待できません。
Instagramでは、プロフィールを訪れるユーザーの3分の2がフォロワー以外だといわれており、フォロワーよりもフォロワー外に与える影響が重要だと推測できます。単にフォロワー数を見るのではなく、閲覧数を参考に運用をしていきましょう。
投稿件数の多いハッシュタグを多用している
Instagramで認知を広げるうえで、ハッシュタグの活用は重要です。ハッシュタグのおかげで、フォロワーが少なくても閲覧数やいいねを増やせる仕組みになっています。
ハッシュタグをつけるときには、投稿件数が多いタグ(例えば、中小企業のアカウント運用の場合、投稿件数が10万以上)を選んでしまいがちです。しかし、投稿件数が多いために他の投稿に埋もれてしまう可能性があります。
アカウントの運用状況や市場における自社の立ち位置を含め、ユーザーに見つけてもらいやすくなるためのタグ選定が重要です。
企業のInstagram運用の成功事例
Instagramの運用に成功している企業を6つご紹介します。実際に成功している企業がどのような機能を活用して、どのような工夫を凝らしているのかを知り、自社のマーケティングに役立てましょう。
- ダイソー公式アカウント
- EARTH FRIENDLY|エシカル・サステナブル
- 北欧、暮らしの道具店
- ロクシタン | L’OCCITANE en Provence
- Check in チェックイン | ホテル紹介メディア
- icotto(イコット) 〜旅行・一人旅・女子旅〜
ダイソー公式アカウント
100円ショップ最大手のダイソーは、フォロワー数180万人を超え、投稿数も4,000以上のInstagramアカウントを運用しています。
ダイソーは新商品が出るたびに商品の詳細や魅力、使用方法を伝える投稿をしています。情報量が豊富なだけでなく、画像に大きな文字が入ることで、ひと目でどのような商品なのかが伝わります。
投稿の見やすさによりユーザーも商品のメリットを感じやすいです。ほぼ毎日投稿を行っていることでユーザーのフィードにも出てきやすくなります。
投稿の質・量の両方を確保していることから、多くのフォロワーから支持を得ているといえるでしょう。
プロフィールリンク:https://www.instagram.com/daiso_official/
EARTH FRIENDLY|エシカル・サステナブル
株式会社SEMは、EARTH FRIENDLYという小売店を運営しており、「地球にやさしい商品」をコンセプトに、主にEC事業や商品製造・販売を行っています。
今回ご紹介するのは、EARTH FRIENDLY専用のアカウントについてです。
投稿は商品に関するものがほとんどですが、画像のキャッチコピーやキャプションの冒頭でユーザーへの共感を促し、最後に商品を紹介するという構成でユーザーの目を引きます。商品紹介もしつこくなく、押し売り感がありません。
EARTH FRIENDLYの投稿はハッシュタグの使い方が特徴的です。一般的にはどの投稿にも同じハッシュタグを使うことが多いのですが、EARTH FRIENDLYは同じタグをあまり使わないようにしています。また、投稿内容に合っていれば投稿件数の少ないハッシュタグだとしても用いることで、ユーザーの流入幅を広げていると考えられます。
特にアカウント運用初期は、投稿件数が多いタグを使っても投稿が埋もれてしまう可能性が高いです。そのため、EARTH FRIENDLYのように投稿ボリュームの小さなハッシュタグからの流入を狙っていくことも大切だといえます。
プロフィールリンク:https://www.instagram.com/earth_friendly_official/
北欧、暮らしの道具店
北欧、暮らしの道具店は、北欧や様々な国の生活雑貨を販売するネットショップ、及びECメディアです。キッチン用品やインテリア雑貨に加え、自社オリジナルブランドのアイテムやコスメまで、幅広く取り扱っています。
北欧、暮らしの道具店のInstagramではほぼ毎日複数の投稿がされており、投稿数は1.8万、フォロワー数は129.5万人にも上ります(※2023年9月時点)。
朝にトースターを紹介するコラムを投稿するなど、投稿の時間帯をその商品の使用時間に合わせることで、ユーザーの生活に寄り添うことを意識しているのでしょう。
投稿やリールには商品タグが追加されているものが多く、商品に興味を持ったユーザーがすぐに購入ページに遷移できる仕組みになっています。商品タグのおかげで認知から購入までの時間が短くなるので、ユーザーの購入のハードルが下がります。
商品タグはInstagramをFacebookのアカウントと連携したり、必要な登録をしたりするだけで活用できるようになるため、比較的簡単に取り入れることが可能です。
購入までの導線が張り巡らされている点で、ECサイトとInstagramを連携させた良い例だといえます。
プロフィールリンク:https://www.instagram.com/hokuoh_kurashi/
ロクシタン | L’OCCITANE en Provence
ロクシタンは、製品の販売を通して、南仏プロヴァンスの生活を提案するコスメティックブランドです。植物素材を使用したハンドクリームやスキンケア、ボディケア製品などを、店舗やECサイトを通じて販売しています。
ロクシタンのInstagramは、商品やキャンペーンの紹介がメインです。
画像投稿だけでなく定期的にリールの投稿をすることで、商品の魅力を伝えるだけでなく、ユーザーを飽きさせないような工夫が凝らされています。過去には、ユーザーの生の声を拾ったり商品紹介を行ったりするためにインスタライブを行い、ユーザーと双方向のコミュニケーションをとっていました。
リールには「ショップを見る」ボタンへの誘導があり、商品購入への導線を引いているのもポイントです。
プロフィールリンク:https://www.instagram.com/loccitane_jp/
Check in チェックイン | ホテル紹介メディア
チェックインは高級旅館から格安ホテルまで、幅広く全国のホテルを紹介するメディアです。アカウント上で特定のサイトに誘導しているわけではないため、旅館やホテルの紹介をマネタイズしているものと推測されます。
チェックインの投稿は「綺麗な写真に明朝体の大きな文字」を使ったデザインで統一されており、検索画面で並んだ時に表紙だけでチェックインの投稿だとわかりやすいです。ユーザーの感情や強調したい固有名詞は大きな文字を使っていて、目を引く投稿になっています。
投稿のキャプションにはホテルや旅館の特徴が端的にまとめてあり、魅力がひと目で伝わります。
また、チェックインはストーリーズを有効に活用したアカウント運用が特徴の1つです。ストーリーズに載せる文量を多くすることで、ユーザーはその文章を読むために滞在する時間が長くなります。するとInstagramからは質の高いコンテンツを配信していると評価されるため、アカウントが認知されやすくなります。
あくまでもユーザーに興味がある内容を発信するという前提が必要ですが、ユーザーがどんな情報が気になっているのかを考え、それをストーリーズで配信することでアカウントの価値を高めています。
プロフィールリンク:https://www.instagram.com/checkin_japan_hotels/
icotto(イコット) 〜旅行・一人旅・女子旅〜
株式会社カカクコムが運営するicottoは、旅好きな女性向けにお出かけやグルメに関する情報を発信しているメディアです。
icottoのアカウントでは地域別におすすめの旅館やホテルを紹介しています。旅館やホテルの宿泊プランをユーザーに提供しているサイトと提携することでマネタイズを図っています。
icottoのアカウントの投稿はキャプションの文章量が多く、滞在時間を伸ばす意図が見られます。
投稿画像内のキャッチコピーをユーザーの感情に訴えるような文章にすることで、ユーザーは「次の画像を見てみたい」という気持ちになり、投稿に一気に引き込まれるでしょう。
ハイライトも「癒し」「ワクワク」などのカテゴリーごとに分けており、ユーザーが自分の求める情報を検索しやすいような工夫がされています。
プロフィールリンク:https://www.instagram.com/icotto_official/
企業のInstagram運用におけるポイントとは?
成功事例を踏まえたうえで、企業がInstagramを運用する際に気を付けた方が良いポイントを押さえておきましょう。
- インサイトを活用する
- 投稿に統一感を持たせる
- ユーザーとのコミュニケーションを活発にする
- 定期的な投稿を継続する
- 購買意欲をかきたてるコンテンツ作りをする
- Instagramのアルゴリズムを理解する
インサイトを活用する
ビジネスアカウントでは、
- よく投稿が見られる時間帯
- 投稿やストーリーズの閲覧数
- フォロワーの属性
- 閲覧者がフォロワーである割合
- いいねや投稿が保存された数
など、様々な数値を見ることができます。
アカウントを分析せずに運用していても、目的達成のために足りない部分が何かわからないまま運用を続けることになり、改善は見られないでしょう。自社アカウントには何が足りていないかを把握しながら、効率良く運用を行う必要があります。
投稿に統一感を持たせる
成功事例の多くは投稿に統一感があり、世界観がひと目でわかるようになっています。
Instagramはビジュアルで訴求できるのが特徴です。投稿に統一感を持たせることで、企業のブランドや世界観に共感してくれるユーザーの関心を引きましょう。
商材や企業に対してユーザーにどのようなイメージを持ってほしいかをあらかじめ定めておくと、画像のデザインや投稿のキャプションに一貫性を持たせやすくなります。
ユーザーとのコミュニケーションを活発にする
Instagramでは、コメントへの返信やインスタライブの開催といった手段でユーザーとコミュニケーションをとることができます。
自分のコメントが公式アカウントに触れられることを嬉しいと感じるユーザーは多いはずです。投稿へのいいねやコメント返信、インスタライブの活用により、ユーザーに親近感を持ってもらうことが固定ファンの獲得や新規開拓に繋がるでしょう。
定期的な投稿を継続する
定期的な投稿を心掛けましょう。検索画面やユーザーへのおすすめに表示されやすくなり、アカウントの評価が高まります。
投稿が増えてくるとコンテンツを見てもらえる確率が上がるだけでなく、伸びるコンテンツの傾向も見えてきます。
ただし、Instagramの運用に割ける人員や工数の問題もありますので、無理のない範囲で定期的な投稿をしてみましょう。
購買意欲をかきたてるコンテンツ作りをする
「この商品を買うとこのような良いことがある」
「このような場面で役に立つ」
といった商品・サービスの情報があると、ユーザーは自分に置き換えて想像でき、購入に進みやすくなります。
また、投稿内にお問い合わせや来店予約など、ユーザーに起こしてほしい行動への導線を引いておくことも、ユーザーを購買へと促す工夫だといえます。
ユーザーの気持ちになりきって、どのような仕組みだと購入に繋がりやすいかを考えましょう。
Instagramのアルゴリズムを理解する
各種SNSにはアルゴリズムと呼ばれる基準があります。もちろんInstagramも例外ではなく、アルゴリズムによって投稿やストーリーズの表示順を決められています。
アルゴリズムを把握せずになんとなく運用を行っても、狙って結果を出すことは難しいでしょう。
Instagramのアルゴリズムは公式サイトで発表されているので、以下の記事を参考に理解しておくことをおすすめします。
https://about.instagram.com/ja-jp/blog/announcements/instagram-ranking-explained
自社に合ったInstagram活用法を見つけよう!
Instagramの活用は、費用をあまりかけずに認知度や売上の向上を図ることができるため、自社のマーケティングに大いに役立ちます。
しかし、Instagramの運用に正解はありません。業界・業種ごとにどのようなInstagramの運用が評価されやすいのかは変わってきます。
今回ご紹介した成功事例や運用のポイントだけでなく、自社と同じ業界の会社や似ている形態の会社のアカウントを参考に、自社がどのようにInstagramを運用していくべきかを考えましょう。
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